音楽を聴く

音楽は小さいときから本当に好きで、兄や妹と同じ音楽を好きになっても、自分が貯めたお金でCDを買って自分のところにだけ持っていたいくらいだった。

外国の音楽を聴くようになったのは中学生のとき。生徒会で一緒だった先輩に影響を受けて。それでも、クリスティーナ・アギレラとか、ステイシー・オリコとか、女性のR&Bアーティストばかり聴いていたっけ。先輩の薦めるRadioheadの良さはまだ分からなかった。今となれば、とても懐かしい(というか、中学生でRadioheadとか、どうやったら聴くようになるんだろう)。



音楽に凝りだしたのは、高校生のとき。英会話教室のイギリス人の先生にSigur Rósを薦められて、「こんな音楽があるんだ...」と衝撃を受けた。世界にはいろんな音楽があって、いろんな言語で唄われている。楽器や音の出し方も多種多様だ。洋楽情報誌を読んだりして、とにかくいろんな音楽を聴いていた。

大学生になってからはカナダ、アメリカ、北欧のロック、インディー音楽を主に聴いていた。音楽雑誌は読まないようになったが、その代わりインターネットでいろんな情報が入ってきた。大学で知り合った友人から音楽を薦められたりもした。



それでも、なんとなく、音楽はふわふわした存在だった。英語の歌詞もろくに分からなかったし、誰の来日公演にも行かなかった。



そういう意味では、イギリスで過ごした2年半はわたしの音楽生活を大きく変えてくれた。まず、イギリスには世界中から多様なアーティストがライブをしにやってくる。そして、チケットが日本より割安だ。小さなライブハウスなら1000円足らずで入場できるし、Arctic Monkeysのコンサートチケットだってロンドンのアリーナで4000円弱だ(昨年秋の記憶)。日本にやってくることがないアーティストだってイギリスにはくる。ということで、イギリス、特にロンドンに住んでいた1年半の間には5回くらいライブに足を運んだ。

日本に帰国すると、やはりそういう生活は難しい。なかなか自分にとって魅力的なアーティストが来日してくれないし、そうだとしても、チケットがやはり高い。そして英語をあまり理解しない日本人の前では、彼らは誰しもMCが少ない...。とても残念だ。

そんなわけで、やはり音楽で溢れ返る国、イギリスにいつかまた行きたいと考えている。音楽を体全体で楽しめるような気がするのだ。